中央競馬のためにならない話

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村田騎手と高橋成厩舎のコンビがとんでもないことになっている

栗東の高橋成厩舎は再来年に定年解散となるベテラン厩舎。メイショウサムソン号を瀬戸口厩舎から引継ぎ、天皇賞春秋連覇を成し遂げたことで知られる厩舎ですが、厩舎としての実績は瀬戸口厩舎には遠く及ばない(メイショウサムソン号で秋の天皇賞を制したのち、9ヶ月もの間所属馬が寄ってたかって1勝もできなかったこともありました)印象で、一部のオープン馬を除いてとにかく条件戦で使って使って使い倒す、西の高橋成、東の和田道というくらい出走数の多い厩舎*1、という方が競馬ファンの間では通りがいいかもしれません。
もっとも、今年の出走数はさほど多くなく、トップを走る矢作厩舎の半分くらい。定年解散に向けて店仕舞いの準備を整えているのか、騎手起用もかなり限定的です。現在は多くが弟子の難波騎手、たまに幸騎手、もう4ヶ月以上騎乗がありませんが安藤光騎手も、というくらいで、他の騎手が騎乗することは稀。そんな中、騎乗が増えてきたのが村田騎手です。


村田騎手は美浦所属なので栗東の高橋成厩舎とは特に接点がありませんが、かつて騎乗していたことはあります。01年夏〜02年春までで6鞍、その後今年秋に騎乗する7年半の間2鞍のみなので、ほとんどゼロのようなものですけど。

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日付   開催 R  レース名      馬名               性齢 斤量 人 着  距離    単勝   複勝   枠連   馬連    馬単  
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010715 1新2 11R 朱鷺S        ケイエスグットワン 牡6   55   9 6 芝1400 (170.3)                                              
020112 1東4 11R ジャニH1600  ケイエスグットワン 牡7   56   9 5 ダ1200 ( 14.3)                                              
020127 2京2  6R 新馬          ケイエスブリザード 牡3   55   5 2 芝2000 ( 16.0)   530   9160  14430                          
020216 2東7 10R 春望S1600    ケイエスグットワン 牡7   56   7 2 ダ1200 ( 26.1)   780   1000  32250                          
020303 1阪4  3R 新馬・牝      キョウワフヨウ   牝3   53  13 10 ダ1200 (124.8)                                              
020310 1中6 10R ブラッド1600  ケイエスグットワン 牡7   56   6 8 ダ1200 ( 12.8)                                              
030427 3京2 10R 橘S          ファンドリワールド 牡3   56   8 8 芝1200 ( 54.2)                                              
060429 1新1 11R 鏑矢特H1000  ケイエスストロング 牡7   54  13 10 芝1000 ( 90.2)                                              
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2着が2回あり、いずれも複勝はそこそこついていますが、大きな実績を残したわけでもありません。関係がぷっつり途絶えてしまうのも自然でしょう。
それが大きく変化するのが、今年秋の新潟開催。依頼に至った経緯はよくわかりませんが、3年4ヶ月ぶりにコンビを組んだケイエスユリ号で人気薄ながら2着に好走、幸騎手での大敗を挟んで再度の騎乗機会を得て、勝利を挙げます。その後も乗る馬すべてで人気より上か同程度には走っており、先週も人気薄のメイショウフェーヴ号で3着に突っ込んできました。

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日付   開催 R  レース名      馬名               性齢 斤量 人 着  距離    単勝   複勝   枠連   馬連    馬単  3連複   3連単 
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090905 3新7  9R 瓢湖特別500   ケイエスユリ    牝5   55   8 2 芝2400 ( 58.1)  1170   6380   9010   12890   26820   127430 
090926 4新5  8R 500万下       ケイエスユリ    牝5   55   7 1 芝2400   1210    290   1070   4420    9780   42610   214630 
090927 4新6  5R 新馬          ケイエスシンホノカ 牝2   54   5 6 ダ1200 ( 11.4)                                              
091004 4阪8  6R 500万下       ケイエスバウアー  牝5   55  12 8 芝1600 ( 78.6)                                              
091024 4東5 10R 南武特H1000  ケイエスユリ    牝5   52   8 7 芝2400 ( 18.1)                                              
091101 3福4  5R 500万下       ケイエスバウアー  牝5   55   8 1 芝1800   2810    550   3550   7900   19190   16470   161480 
091107 3福5  4R 500万下・牝   メイショウフェーヴ 牝4   55  11 3 ダ1700 ( 72.1)  1320                         43760   229540 
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絶対数が少ないとはいえ、馬券圏内は50%超え、単勝回収値574、複勝回収値475は圧倒的。人気薄ばかりでの好走で、現時点ではとても無視できそうにない状況。一度「出馬表から」でも触れたように、やはりケイエスユリ号の2走が大きく効いている模様。基本的には関東ローカルに遠征するとき専用っぽいですが、この様子ならしばらく騎乗依頼が続きそうですし、起用してきたら勝負なのかもしれません。その関東ローカル、福島開催はまだ2週残っており、引き続き注目です。
もっとも、現在のところは難波騎手との使い分けがよくわかっていません。同日に同じ場所で「この馬は難波騎手、この馬は村田騎手」といったような采配例がないのですよね。勝負をかけるために村田騎手起用なのか、栗東から1鞍遠征では赤字になる*2から難波騎手の出張費を抑えるため村田騎手起用なのかはっきりしないのです。この秋の福島開催で難波騎手が福島に遠征してくるのは高橋成厩舎が同日に2頭用意しているときだけなので、後者を疑っているところです。まあ騎手としての力量はおそらく「村田騎手>難波騎手」でしょうから、使い分け云々は気にしなくていいのかもしれません。
こういうのは得てして気付いた途端に効力を失うもの*3なのでこの先どこまで役に立つかは不透明、むしろ厩舎の状況を思うと役に立たない可能性の方が高いですが、気付きとして現況をまとめてみました。


さて、高橋成厩舎は今週末のエリザベス女王杯サンレイジャスパー号を送り込む予定です。当初は想定に難波騎手が入っていましたが、現在は白紙としているメディアもある模様。一時期主戦を務めた佐藤哲騎手は騎乗停止のため騎乗不可。まさか…ねえ? ここで村田騎手が騎乗してまたぞろ穴を開けるようなら、厩舎解散までベタ買い決定の勢いです。難波騎手から替わったところで無難に幸騎手に落ち着くのでしょうけどね。

*1:通算出走数はこの2厩舎が現役1位2位

*2:入着できなかった場合。中村騎手のブログ「騎手人生☆波瀾万丈」より

*3:ロージズインメイ産駒のダート替わりの成績もその後は散々ですし…