騎手と同様、厩舎についても開催折り返しの時点で勝ち星と勝率について昨年との比較をしてみます。厩舎の場合、開業したばかりの厩舎以外は出走数がある程度安定しているはず。このため、勝率比較は行わず、勝ち星の比較だけ行います。
美浦 | 栗東 | |
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※「昨年比2.0倍以上」の厩舎は、現時点で昨年の勝ち星に並んでいる厩舎。昨年未勝利で今年勝利を挙げた和田一厩舎は2.0倍以上扱い。昨年も今年も未勝利の二本柳厩舎は0.5倍以下扱い。
昨年比2.0倍以上の厩舎は美浦のほうが多いですが、実際のところ年間1桁台の厩舎がほとんどなので、言うほど伸びている感じはしないです。むしろ昨年比1.1〜1.5倍の栗東厩舎の多さ、昨年比0.5〜0.9倍の美浦厩舎の多さあたりから、重賞戦線では美浦の逆襲などと言われるものの、全体の傾向は相変わらず西高東低なのかなと想像されます。
かなり勝ち星を伸ばしていると判断されるのが浅見厩舎、大久保龍厩舎、鈴木康厩舎、友道厩舎、藤岡健厩舎あたり。これらの厩舎は昨年20勝前後でありますが、既に昨年の勝ち星にほぼ並んでいます。当然、勝率もそれ相応に上がっています。昨年3勝、今年ここまで6勝というレベルではありますが、来春定年の須貝彦厩舎の奮闘ぶりも目に付きます。定年間近となると、このクラスの厩舎には馬が集まらなくなってくると推測されますが、にもかかわらずこの成績は大健闘と言ってよいのでは。実際、来春定年の他の厩舎の状況は、池江郎厩舎と野元厩舎がほぼ現状維持、高橋成厩舎が漸減、坂口大厩舎と吉岡厩舎が大幅減となっています。
落ち込みが激しい厩舎は久保田厩舎、坂口大厩舎、佐藤正厩舎、根本厩舎、本田厩舎。昨年38勝の久保田厩舎はここまで9勝。主戦格の田辺騎手も昨年ほどの輝きがないです。根本厩舎は所属の丸山騎手が大きく飛躍している一方で先週まで約3ヶ月間勝利がなく、先週やっと3勝目。本田厩舎は開業してそれほど経っておらず、年々成績を伸ばしていくのが一般的な時期だけに、年10勝が微妙なペースというこの伸び悩みは少々意外。今年デビューの川須騎手の影響、というよりは菊地騎手の戦線離脱のほうが響いている気がします。坂口大厩舎と佐藤正厩舎は、ともに昨年20勝台なのに今年はここまで3勝、2勝。坂口大厩舎の落ち込みは来年定年だからということなんでしょうかね…。それにしては落ち込みが激しすぎるように思うのですが。