7月の第一週の開催をもって、JRAは開催のちょうど半分を終えました。現在、月単位で騎手や厩舎の調子を見ていますが、半分の折り返しというのは、年間を通しての調子はどうなのかというのを見るにはちょうどいい時期だと思います。現時点での勝利が昨年の勝利の1/2に達しているかどうかを見ればよいわけですから。ということで、各騎手の勝利ペースが昨年の勝利ペースと比べてどうかということを表で示してみました。新人騎手は昨年の成績がないため、また、今年引退した騎手はこの先騎乗がないため割愛しています。後半になって、急激に調子を上げたり、一気に成績を落としたり、ということはあるでしょうが、現時点での目安としていただければと思います*1。
<1着数>
美浦 | 栗東 | |
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丸山騎手や国分恭騎手の飛躍ぶりは当然わかるわけですし、横山典騎手がかなり調子いいというのも改めて言うまでもありませんが、池添騎手や柴田善騎手が何気に絶好調だということがよくわかります。特に池添騎手は昨年48勝で今年は既に46勝、90勝ペースですね。再婚がいい方向に行っているのか、順調なら自己ベストの年間79勝を上回ることは確定的。柴田善騎手もここ3年は腰の関係もあり60勝に届いていませんでしたが、ことしは70勝以上はクリアしそうです。3週連続重賞勝利も自身初らしいですね? ずっと重賞で優勝できていなかったのに、突然の絶好調はどうしたことでしょうか。
とはいえ、実際のところ勝ち星に騎乗数が大きく影響しているのは言うまでもありません。赤木騎手や武豊騎手、津村騎手らは休養期間が長いので、上表ではかなり落ち込んでいることになります。ですので、本来は勝率で見るのがよいのかもしれません。勝率でも同様にまとめてみました。
<勝率>
美浦 | 栗東 | |
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勝ち星の表で上のほうに位置していながら、勝率の表で下のほうになる騎手は、騎乗数も昨年に比べ増えている、ということが言えると思います。逆に勝ち星が下で勝率が上の場合、騎乗数が減っている可能性が高く、全体の質としては向上している、ということが言えようかと。
先ほど述べた池添騎手と柴田善騎手は勝率面でも高くなっており、このような騎手は騎乗数は昨年並みだけど、勝率が上昇していることにより勝ち星も伸びている、昨年より乗れているということになりますね。あと、有名騎手の中では川田騎手、後藤騎手、武幸騎手、浜中騎手、吉田隼騎手、吉田豊騎手あたりが昨年に比べ成績を伸ばしていると言えそう。後藤騎手や武幸騎手の場合は昨年がいまいちでしたからね、例年の成績に戻ったと見るほうが良いでしょうか。
一方で現在のところ今年はいまいちと言えそうなのが、安藤勝騎手、勝浦騎手、北村宏騎手、北村友騎手、小牧騎手、木幡騎手、四位騎手、武豊騎手、田中博騎手、中舘騎手、三浦騎手、宮崎騎手。北村友騎手や四位騎手は勝ち星はまずまずながら騎乗数が増えており、その分勝率が下がっているパターンです。安藤勝騎手の不調ぶりは再三述べてきたとおりですが、地味にやばいと思われるのが小牧騎手と中舘騎手。小牧騎手は例年60〜70勝はクリアしているものの、今年は移籍初年度並みの低水準に終わりそう。中舘騎手も5年連続100勝なのですが、今年は騎乗停止などの影響があったとはいえ21世紀に入ってから最悪のペース。騎乗数自体2割ほど少ないのですが、勝率も落ちているのは気になります。ブログではあまり書いていませんが、徐々に調教師試験対策にシフトしているのでしょうかね? 北村宏騎手も昨年に比べるとかなり落ち込んでいますが、彼の場合は昨年が抜群で、例年並みに戻ったと見るべきかと。若手騎手では宮崎騎手の落ち込みが顕著。減量がなくなった今年が正念場なのですが…。
当然わかっていらっしゃるとは思いますが、あくまで各騎手が昨年と比べてどうか、という話ですので、安藤勝騎手が昨年に比べてかなり調子が悪そうだからといって、勝ち星も勝率も昨年以上という上野騎手が安藤勝騎手より買えるか、といえばそういうわけでもないように思います。くれぐれも誤解のなきよう…。
*1:本来は先週中に記事をあげる予定でしたが、週明けまで原稿置き場に来る機会がなくて…。