中央競馬のためにならない話

客観的事実・データから妄想を繰り広げます。

ツイッター@horsedatacも少しやってます

障碍競走で月間4勝以上した騎手

先月は中村騎手が障碍競走で4勝の大活躍。障碍競走はまだ通算10勝なのに、月間4勝しました、障碍重賞でも優勝してます、とかなり密度の濃い活躍で、近い将来関西の障碍界を席巻しそうな予感があります。ところでこの月間4勝という数字、簡単なようでいてけっこう難しいのでは、と考えます。騎乗可能な障碍競走は多くても週に2つ、8月は8日間開催がありましたから、遠征を積極的に行ったとしても騎乗機会は最大8回。これで4勝ですからね。有力馬が集まったとしてもたいしたものです。
では、過去にも障碍競走で月間4勝以上した騎手はいるのでしょうか。1986年以降の障碍競走を対象に調べてみました。マークした年のリーディング順位を併せて以下に示します。


年月騎手通算勝利該当年順位
1986年 3月田中剛 2073位
1989年 4月星野忍 2541位
1989年10月星野忍 2541位
2002年10月熊沢重文1731位
2003年 6月田中剛 2074位
2006年 3月白浜雄造 652位
2007年 7月横山義行1024位
2007年 7月小坂忠士 512位
2009年 8月五十嵐雄祐 501位
2011年 8月中村将之 10
※通算勝利は11年9月4日終了現在。


今回の件は1986年以降でわずかに10例目のようです。マークした騎手ですが、これはまた錚々たるメンバーですね。中村騎手には障碍騎手として一流の道が開けたと言ってもよいのではないでしょうか。当然といえば当然ですが、月間4勝をマークした年はリーディングとしても上位に入るというのもよくわかります。中村騎手は現在7勝なので、怪我したり不調に陥るとまだわかりませんが、順調に乗り続けられるなら今年もトップ5くらいに入ることは濃厚でしょう。
なお、月間5勝を挙げた騎手は少なくとも1986年以降はいないようで、将来誰かが月間5勝を挙げるとすると、それが史上初あるいはかなり久しぶりの記録となるようです。少なくとも1999年のジャンプグレード制導入以降では初めてになりますね。