2012年の中央競馬が5日からスタートしました。5日の中山金杯ではフェデラリスト号が優勝、田中剛厩舎は暮れの中山大障害に続く2週連続の重賞優勝となりました。紙面によれば厩舎の新年会は先週末(1回中山京都2日・3日)の競馬が終わってからとのことで、さぞ盛り上がったことでしょう。
ところで、騎手が2週連続重賞優勝、3週連続重賞優勝というのはたまに見かけますが、厩舎が2週連続、それも平地重賞と障碍重賞を立て続けに優勝するというのはなかなかないことのように思われます。そこで、過去にこのような例がどのくらいあったのか、1986年以降で見てみました。平地重賞が先か、障碍重賞が先かは問いません。また、障碍重賞についてはグレード制導入前の重賞も含みます。
日付 | 調教師 | 1勝目優勝レース | 馬名 | 2勝目優勝レース | 馬名 |
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京都大障害 | 愛知杯 | ||||
阪神障害S | 中山記念 | ||||
中山大障害 | 皐月賞 | ||||
京都大障害 | エリザベス女王杯 | ||||
ステイヤーズS | 中山大障害 | ||||
産経大阪杯 | 中山グランドジャンプ | ||||
阪神スプリングジャンプ | 阪神大賞典 | ||||
新潟ジャンプS | 新潟記念 | ||||
ローズS | 阪神ジャンプS | ||||
中山大障害 | 中山金杯 |
1986年以降では今回の田中剛厩舎で10例目にあたります。思っていたより多い、という印象です。
過去2度達成しているのは岩元厩舎のみ。障碍重賞8勝は1986年以降では最多で、さすがのところを見せています。時期的にはほとんど被らなかったものの、ポレール号、テイエムオペラオー号といった絶対的な存在を障碍、平地両方で抱えていたことも大きいですね。田中剛厩舎はマジェスティバイオ号もフェデラリスト号もまだこれからの馬だけに、うまくタイミングが合えば同じ組み合わせでの2度目の達成ということもあるかもしれません。
2週連続どころか同一週に達成した例も3例あります。特に坪厩舎と白井厩舎は障碍重賞1勝ながら、それを含めた2日連続重賞優勝を達成しているのですからたいしたもの。障碍重賞1勝で平地との連続優勝を果たしたのは、他に荻野厩舎があります。もっとも、3厩舎とも1986年以前に障碍重賞を優勝している可能性はあります。
平地障碍ともGI級レースを連続優勝したのは大久保正厩舎のみ。現在の日程では、中山グランドジャンプ+桜花賞 or 皐月賞、中山大障害+朝日杯FS or 有馬記念という組み合わせしかあり得ないため、難度の高さがわかります。
なお、騎手で平地重賞と障碍重賞の連続優勝を達成した騎手はいませんでした。何しろ平地・障碍両方の重賞を優勝している騎手が少なく、1986年以降では17人しかいないので仕方ないですね。