出馬表から120303-04
- ・予定通り、江田勇騎手が休業から復帰。ただし、今週は騎乗がありません。西村騎手も復帰です。
- ・土曜の東西主場への遠征(障碍競走除く)は池添騎手、川須騎手、川田騎手、長岡騎手、藤岡佑騎手。
- ・今週デビューの長岡騎手は主場遠征デビューという珍しいことに。それも騎乗馬は自厩舎(小島茂厩舎)ではなく、田所厩舎の管理馬です。スポーツ紙の記事によれば、牧場へのあいさつ回りの際に馬主直々に依頼されたとか。この依頼が田所師の了解を得たうえでなのか、馬主のスタンドプレーなのかは不明ですが、結果的に田所厩舎と2鞍コンビになっているので了解を得たうえでの依頼ということでいいんでしょうかね。また、長岡騎手は和歌山県出身ながら美浦を拠点にするパターンでもあり、両親へのお披露目の意味も含んでいるのかもしれません。
- ・中山への遠征組はすべてオーシャンSのためになりますね。川須騎手は加藤征厩舎に呼ばれる形での遠征。中山での騎乗は初めてで、中山芝1200を経験することなくぶっつけで重賞に臨むことになります(当日の芝1200がオーシャンSしかないので仕方ないですが)。
- ・そのオーシャンS、川田騎手はダッシャーゴーゴー号ではなくエーシンダックマン号に騎乗。本番でも怪我をしない限り同じ選択になるのでしょうかね。
- ・藤岡佑騎手はグランプリエンゼル号ではなくワンカラット号に騎乗、これはまあ順当ですね。
- ・福永騎手が阪神にとどまる中、ジョーカプチーノ号には内田騎手が騎乗。内田騎手とは高松宮記念でもコンビを組むようですね。まあ福永騎手にはロードカナロア号がいますから、それなら前哨戦から乗っておいてもらったほうがいいと考えるのも自然でしょう。
- ・阪神メインは桜花賞トライアル・チューリップ賞。ここに武豊騎手の名前がないのは少し寂しいです。
- ・これまで外国人騎手が手綱をとっていた二強の一角・ジェンティルドンナ号は岩田騎手が騎乗。本番もそのままですかね。石坂厩舎はご存知のとおり浜中騎手が主戦で、岩田騎手は和田騎手とともに2番手グループですが、石坂厩舎と岩田騎手との高額条件でのコンビは少なく、重賞でのコンビはジャパンカップダートのヴァーミリアン号以来、実に3年3ヶ月ぶりです。この時も直前に負傷した武豊騎手の代打騎乗でしたから、あらかじめ予定されたコンビとなると07年の北九州記念以来、4年7ヶ月ぶりになります。
- ・イントゥザストーム号に北村友騎手が騎乗。北村友騎手と村山厩舎というと、近年はほとんどボリュームゾーン号くらいでしか縁のないコンビですが、重賞にテン乗りで乗せるということはある程度評価しているのでしょうか。
- ・アブシンベル号に小坂騎手が騎乗。主戦の佐藤騎手が休業中のためで、確かに小坂騎手は山内厩舎の平地競走馬にもわりと騎乗しますが、それにしてもこの人選は驚きました。佐藤騎手が乗れないことはある程度見えていたので、現在の厩舎主戦である上村騎手を中京から呼んでもよかったような…。もっとも、特別登録時点では抽選対象でしたから、除外も覚悟した上での鞍上なのかもしれません。小坂騎手の芝の平地重賞といえば、最近では師匠の境厩舎のトップ馬2頭に騎乗していますが、それ以前となると抽選を突破した08年の阪神JF(フキラウソング号)まで遡ることになります。
- ・チューリップ賞へ遠征してきた関東馬2頭は、いずれも現地で騎手を調達。ハナズゴール号はデムーロ騎手を確保、フクノハツヒメ号には藤田騎手。後者は青木騎手が騎乗していたのですが、さすがに青木騎手で桜花賞トライアル、とはなりませんでしたか…。藤田騎手はアポロフェニックス号のために遠征という手もあったように思えますが、ともかくも阪神に残ってトライアル参戦です。
- ・土曜は安藤勝騎手が中京へ出向いています。騎乗の3頭はいずれも継続騎乗ですが、中でもアドマイヤフライト号のためでしょうかね。
- ・日曜の東西主場への遠征(障碍競走除く)は岩田騎手、小牧騎手、津村騎手、デムーロ騎手、藤岡佑騎手、藤田騎手。
- ・中京競馬場でリニューアル最初の重賞・中日新聞杯が開催されるということで、福永騎手や幸騎手など、主場で騎乗する騎手が一部中京に出向いています。
- ・中山メインは皐月賞トライアル・弥生賞。こちらにも武豊騎手の名はなし…。弥生賞男の名も今は昔でしょうか。
- ・近年3歳戦に滅法強い福永騎手も名前がなく中京へ行っているわけですが、ワールドエース号という絶対的なお手馬がいるので、本番で乗らない馬に無理して乗ることはないという感じすかね。
- ・そういう意味では、今回フェノーメノ号騎乗の岩田騎手が本番でどうするかは気になるところ。トリップ号からは降りたのでこの目はないと思いますが、フェノーメノ号の他にディープブリランテ号に継続騎乗していますからね。両馬の前哨戦次第でしょうか。
- ・先に述べたトリップ号は松田博厩舎ということで田辺騎手が騎乗。馬主はアドマイヤ馬の近藤利一氏名義でしたが、今回から共同所有だったらしいダイシン馬の大八木信行氏に代わっています。
- ・ピンナ騎手が騎乗予定だったアダムスピーク号は内田騎手が代打騎乗。よく空いてましたね。
- ・コスモオオゾラ号は今回も柴田大騎手。中谷騎手には戻ってこない、と。
- ・アーデント号は藤田騎手、皐月賞とのセット騎乗と報じられています。加藤征厩舎と藤田騎手となると、重賞ではダノンムロー号やファルカタリア号、あのあたり以来ですね。クラシック戦線に限るとカタマチボタン号以来となります。
- ・中京の中日新聞杯、コスモファントム号が大野騎手に戻りました。蛯名騎手が弥生賞騎乗予定(騎乗予定だったベストディール号が回避)で乗れない、というのが大きかったと思いますが、かといって丹内騎手を起用するわけでもなく大野騎手というのに明確な意思が見えます。
- ・その丹内騎手、当日は中京で騎乗予定ですが、マイネルスターリー号にもコスモファントム号にも騎乗しません。マイネルスターリー号にはわざわざ幸騎手が呼ばれました。この乗り替わりが吉と出ますか凶と出ますか。
- ・メイショウカンパク号に吉田隼騎手。浜中騎手が乗りに来ても良さそうなものですが、浜中騎手は阪神でゴールスキー号やウインペンタゴン号に騎乗します。
- ・福永騎手はダノンバラード号のための遠征。ダノン馬は2頭出しなのですが、もう1頭のダノンスパシーバ号は藤岡康騎手。こちらはこれまでに比べ騎手の格が落ちたように思います。
- ・阪神ではオープン特別が2鞍。大阪城Sと仁川Sは出走頭数の関係でレース番号が入れ換わったようですね。
- ・中日新聞杯に出走の構えを見せていたはずのミステリアスライト号がなぜか仁川Sに出走。鞍上は小林徹騎手、前々走騎乗した藤田騎手とのつながりで依頼されたのでしょうか。小島太厩舎とのコンビは初めてだろうと思って見てみたら、ただ一度、08年の函館記念でメイショウレガーロ号に騎乗していました。
- ・ロールオブザダイス号に渡辺騎手が騎乗。もう少しまともな騎手はいなかったのか(といっては渡辺騎手に失礼ですが)と思いましたが、日曜の阪神は騎手が少ないんですよね。全部で23人しかいません。渡辺騎手以外で空いているのは、飯田騎手、荻野琢騎手、小坂騎手、芹沢騎手、高田騎手、野元騎手、長谷川騎手。…これなら渡辺騎手、ですかねえ…。
- ・吉田豊騎手が土日とも中京で騎乗。土日で大久保洋厩舎と5鞍コンビなので基本はこのへんが軸かと思われますが、高額条件は関西馬中心です。土曜メインはたびたび声をかけてくれる矢作厩舎、日曜メインは先週アーリーロブスト号に騎乗したばかりの本田厩舎。実際のところ両厩舎に呼ばれたのかもしれません。
- ・今週は新人騎手がデビュー。各騎手の騎乗数は中井騎手:5鞍(自厩舎出走3頭に対して2鞍)、長岡騎手:3鞍(自厩舎出走1頭に対してゼロ)、原田騎手:3鞍(自厩舎出走8頭に対して3鞍)、菱田騎手:2鞍(自厩舎出走6頭に対してゼロ)、山崎騎手:7鞍(自厩舎出走8頭に対して6鞍)。
- ・今週から減量が外れる騎手(自力で外した騎手は除く)の騎乗数は、小野寺騎手:2鞍、国分優騎手:21鞍。国分優騎手は減量時代と何ら変わらない大量の依頼。今週来週くらいで結果が出せれば、当面安泰かと。一方の小野寺騎手はさっそく崖っぷち。障碍競走で何とか活路を見出すしかなさそうです。
- ・今週の1鞍騎手(障碍競走除く)は青木騎手、小林慎騎手、武英騎手、竹之下騎手、田中健騎手、田面木騎手、畑端騎手。
- ・山内厩舎が12頭出し。上村騎手と中京で4鞍、小坂騎手と阪神で4鞍コンビです。なるほどアブシンベル号にはこのような背景が…。
- ・田村厩舎と内田騎手が4鞍コンビ。内田騎手の復帰以来、特定の厩舎と週4鞍以上のコンビというのは今回が初めて。暖かくなってもきており、内田騎手もそろそろ本格始動でしょうか。
- ・角居厩舎とデムーロ騎手が4鞍コンビ。これはありがちな光景ですが、藤岡康騎手と3鞍コンビというのが気になります。去年の依頼はわずか2度、今年に入ってからは3度とそう多くないながら、今年は1勝3着1回とまずまずの内容。この厩舎のローカルといえば鮫島騎手や長谷川騎手あたりが多かったのですが、これを機に取って代わる可能性もありそう。
- ・橋口厩舎が日曜に中京に来る福永騎手と幸騎手を1鞍ずつ乗せています。両者とも依頼が全くないわけではないですが、普段ほとんど乗せていませんし、普通なら中京ということもあり上村騎手が乗るところ、両レースとも上村騎手が他馬に騎乗するわけではないだけになおさらです。福永騎手のソードブレイカー号は、馬主で俳優の伊藤英明氏がもともと福永騎手と懇意にしているようなので馬主サイドからの指名と想像されますが、幸騎手のグレナディーン号は昨年夏の北海道開催でもずっと上村騎手が調教をつけていた馬。休み明け一度の惨敗で降ろすには厳しすぎるような気がします。
- ・新規開業厩舎は3厩舎が初出走を迎えます。黒岩厩舎:1鞍、今野厩舎:1鞍、高橋文厩舎:2鞍。黒岩厩舎は初出走が重賞です。
- ・同一場で一日に5頭出し以上する厩舎は以下のとおり。土曜中山:田村厩舎が5頭出し。土曜中京:大久保洋厩舎、鹿戸雄厩舎、杉浦厩舎が遠征で4頭出し。土曜阪神:石坂厩舎、佐山厩舎、藤原英厩舎、本田厩舎、松田国厩舎が5頭出し。日曜中山:尾形厩舎、萱野厩舎、久保田厩舎、二ノ宮厩舎が5頭出し、浅見厩舎が遠征で4頭出し。日曜中京:水野厩舎が遠征で5頭出し、天間厩舎、和田道厩舎が遠征で4頭出し。日曜阪神:梅田智厩舎、松元厩舎が5頭出し。