中央競馬のためにならない話

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週5勝以上した個人馬主

2013年の開幕週は、日曜に栄進堂所有のエーシン馬が京都で4連勝、重賞まで優勝するというエーシンデーになりました。各紙で報道されたとおり、同一場での4連勝は史上初、かなり珍しい記録のようです。
ただ、4連勝じゃなしに、週4勝、5勝くらいならそれなりにあるのでは、と思ったので、週5勝以上したことのある馬主を1986年以降で調べてみました。なお、一口馬主というかクラブ馬は、その性質上出走馬が多くなる傾向があり、週5勝という例もけっこう見られたので除外しています。実際のところ、中小クラブよりは、大馬主の方が所有馬・出走馬が多くなりますが、そのあたりは一律で線引きを行いました。

日付馬主1勝目2勝目3勝目4勝目5勝目6勝目備考
19860803西山正行セントナダラ スタリオンシロー ルイスシロー アイアンシロー ニシノシャンペン
19910728西山正行セントスクイズ ブランドオリビア ブランドブーケ ブランドエレッセ ニシノフラワー 1日4勝、重賞1勝、新潟4勝
19920913西山正行セントラオール ニシノハナカゴ セントミリオン ニシノハナブエ ニシノエナ
19931024平井豊光エイシンキャサリンエイシンモモ エイシンミンキー エイシンパーシー エイシンフォーミラ湯浅厩舎3勝
19970928山路秀則オースミモンスターナリタオンワード オースミキャプテンナリタビッグワン オースミタイクーン阪神4勝、重賞1勝
19981220平井豊光エイシンバーンズ エイシンマリアンナエイシンシンシアナエイシンミラン エイシンキンボール阪神4勝
20010715平井豊光エイシンコーバリスミズーリガール エイシンシャイアンエイシンジーエイシンプレストン1日4勝、重賞1勝
20020310平井豊光エイシンヒカリオーエイシンカッサイ エイシンメルボルンエイシンセダン エイシンウインダム
20020407渡辺孝男アグネスプラネットアグネスパートナーアグネスパウエル アグネスブレイブ アグネスプロトン 阪神4勝、長浜厩舎3勝
20040502ノースヒルズマネジメントプリティメイズ アクイレジア メディアミックス キネティクス ヘヴンリーロマンス京都3勝
20040112平井豊光バーリンスワン シャドロンガール ケンタッキースワンエイシンカイフォンエイシンボーダン 3日開催
20050508平井豊光エイシンラージヒルエイシンサンバレーエイシンブカン エイシンニーザン エイシンイーデン 1日4勝、東京3勝
20070304松本好雄メイショウバレーヌメイショウマンテンメイショウセレットメイショウアンドレメイショウコレットメイショウルイーズ6勝、1日同一場4勝
20090111松本好雄メイショウオーラ メイショウダグザ メイショウカーターメイショウボルト メイショウナイト 京都3勝
20091213島川隆哉トーセンバスケットトーセンポセイドントーセンアレス トーセンフリージアトーセンジョーカー中山4勝
20110807吉田照哉ミラクルレジェンドフレンチボウ リアルフレリアリーラヴユー アルデュール
20110821松本好雄メイショウダビンチメイショウスズランメイショウマシュウメイショウエバモアメイショウハガクレメイショウカドマツ6勝、1日5勝、小倉4勝
20130106栄進堂 エーシンハクリューエーシンレンジャーエーシングリズリーエーシングングン エーシントップ 1日同一場5勝、重賞1勝、京都5勝


26年ちょっとで18例と、さすがに多くはないですね。あと、当然と言えば当然ですが、週あたりの出走数が多くなりがちな大馬主ばかりです。メイショウ馬でおなじみの松本好雄氏が固め打ちできるようになったのはつい最近のようですね。個人名義では唯一週6勝を達成したことがある、というのは数の力でしょうか。
そんな中で栄進堂というのは、身近に平井豊光氏という例があるとはいえ、通算勝利数が200前後という段階で週5勝を達成するのですからたいしたものですし、通算勝利数はともかく、規模としては既に大馬主の域に達しているのかもしれません。平井豊光氏はセミリタイヤ状態で、ここ数年の所有馬は世代あたり10頭弱。エイシン・エーシン馬は今後栄進堂名義がほとんどになることを思うと、これまで平井豊光氏名義で見られた固め打ちは、栄進堂で見られることになると予想されます。週5勝の翌週、つまり先週も2勝しており、出走レースの選択にある程度関わっているとするなら、勝てそうなレースを見出す嗅覚は相当なのではないでしょうか。
ほか、個人馬主として浮かんでくる金子真人HDやアドマイヤ馬の近藤利一氏には週5勝の経験がありませんでした。一時期勝ちまくっていたイメージがあるだけに少々意外です。同様に、下級条件での出走が多く、週5勝できる素地はあるはずのシゲル馬の森中蕃氏、テイエム馬の竹園正繼氏も週5勝がなかったです。彼らに限らず、週4勝までは中規模以上の馬主にはけっこう見られ、小規模馬主でもたまに見られるのですが、週5勝は本当に所有規模が大きくないと達成できないようです。
ベースは一緒で馬主名義が違う例もありますが、これについてはわたしが永井啓弐氏と永井商事くらいしかわかっていないので、調べたのはこの例と、本当に一緒にしていいのかいまいちわかっていない前田幸治氏とノースヒルズの例のみです。永井氏系では2つの名義を合わせても週5勝という例はありませんでしたが、前田幸治氏+ノースヒルズでは週5勝というのが5例、2000年には週7勝という例もあったことを申し添えます。


ところで、週5勝だとほとんどが条件戦になりますが、一頭くらいのちの重賞馬、オープン馬が含まれることが多いのが不思議です。偶然でしょうか?