中央競馬のためにならない話

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現役厩舎の多頭出し

先週の多摩川Sでは、藤沢和厩舎が4頭出しを敢行しました。同一厩舎のレース2頭出しというのは日常的に見られますが、4頭出しともなるとなかなかないです。
厩舎にとって多頭出しというのは、同着にでもならない限り最低1頭は確実に勝てないわけで、着拾いならともかく、勝利を目指すうえではあまり望ましくないようにも思いますが、藤沢和厩舎や和田道厩舎のように、多頭出しを多用する厩舎も少なからず存在します。実際のところ、多頭出しで結果を出している厩舎はあるのでしょうか。調べてみました。対象は先週末時点までに出走のあった現役厩舎206厩舎(うち、高橋文厩舎と浜田厩舎はこれまで多頭出しがないので、実質204厩舎が対象です)、1986年以降のデータです。


着別度数順で並べてみます。上位20厩舎。

◆調教師別集計
調教師:(複数)
  集計期間:1986. 1. 5 〜 2013. 6. 9
  ソート:着別度数順
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順位 調教師        着別度数                            勝率  連対率 複勝率 単回値 複回値
----------------------------------------------------------------------------------------
  1  (美)和田正道   70-  80-  84-  71-  66- 850/1221    5.7%  12.3%  19.2%     78     73
  2  (美)藤沢和雄   52-  37-  34-  44-  30- 244/ 441   11.8%  20.2%  27.9%     57     71
  3  (栗)坂口正則   48-  56-  57-  54-  48- 491/ 754    6.4%  13.8%  21.4%     61     66
  4  (栗)山内研二   48-  46-  50-  43-  47- 344/ 578    8.3%  16.3%  24.9%     97     81
  5  (栗)松田博資   48-  31-  36-  33-  33- 272/ 453   10.6%  17.4%  25.4%    107     69
  6  (栗)中村均     46-  45-  61-  62-  43- 369/ 626    7.3%  14.5%  24.3%     54     69
  7  (美)田村康仁   42-  29-  34-  34-  33- 296/ 468    9.0%  15.2%  22.4%    111     86
  8  (栗)橋口弘次   38-  51-  42-  41-  44- 298/ 514    7.4%  17.3%  25.5%     47     76
  9  (栗)加用正     36-  26-  28-  32-  31- 242/ 395    9.1%  15.7%  22.8%     95     71
 10  (栗)野村彰彦   32-  33-  29-  31-  39- 322/ 486    6.6%  13.4%  19.3%    117     77
 11  (美)国枝栄     32-  26-  19-  27-  23- 219/ 346    9.2%  16.8%  22.3%    110    100
 12  (美)池上昌弘   31-  26-  18-  18-  24- 254/ 371    8.4%  15.4%  20.2%    155     89
 13  (栗)西園正都   30-  29-  19-  21-  15- 230/ 344    8.7%  17.2%  22.7%     75     93
 14  (美)高橋祥泰   29-  33-  27-  32-  27- 247/ 395    7.3%  15.7%  22.5%     91     76
 15  (美)高橋裕     29-  30-  31-  33-  26- 310/ 459    6.3%  12.9%  19.6%     55     66
 16  (美)鈴木康弘   28-  35-  28-  35-  26- 240/ 392    7.1%  16.1%  23.2%     57     54
 17  (美)堀井雅広   28-  30-  40-  32-  26- 364/ 520    5.4%  11.2%  18.8%     93     66
 18  (栗)森秀行     27-  43-  36-  40-  33- 325/ 504    5.4%  13.9%  21.0%     54     79
 19  (美)松山康久   27-  31-  32-  28-  17- 240/ 375    7.2%  15.5%  24.0%     44     66
 20  (栗)目野哲也   26-  26-  24-  27-  20- 262/ 385    6.8%  13.5%  19.7%     42     56
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なんといっても和田道厩舎の多頭出しの多さですよね。キャリアの長さもありますが、圧倒的な数字です。実際、この厩舎の平場競走を見るとしょっちゅう多頭出しがありますからね。勝ち星で和田道厩舎に次ぐのが藤沢和厩舎。イメージほど出走数が多くないですが、高額条件の多頭出しが多いから印象に残るのかもしれません。出走馬の質がいいのか、勝率が高めです。21位以下で出走数が多いのは梅田康厩舎(569頭・23勝)、崎山厩舎(472頭・21勝)、梅内厩舎(428頭・15勝)あたりです。


勝率順に並べてみました。4頭出走させて(2頭出し2回)1勝だと勝率25%になりますが、そのような数字を除外するため、20頭以上出走という括りでまとめています。上位20厩舎。

◆調教師別集計
調教師:(複数)
  集計期間:1986. 1. 5 〜 2013. 6. 9
  ソート:勝率順   レース機会数 : 20 回以上
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順位 調教師        着別度数                            勝率  連対率 複勝率 単回値 複回値
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  1  (栗)西浦勝一   12-   6-   9-   9-   3-  57/  96   12.5%  18.8%  28.1%    173    109
  2  (栗)須貝尚介    6-   2-   6-   3-   3-  28/  48   12.5%  16.7%  29.2%    413    114
  3  (栗)佐山優     23-  14-  15-  10-  15- 116/ 193   11.9%  19.2%  26.9%    108     87
  4  (美)藤沢和雄   52-  37-  34-  44-  30- 244/ 441   11.8%  20.2%  27.9%     57     71
  5  (栗)池江泰寿   23-  18-  13-  10-  17- 117/ 198   11.6%  20.7%  27.3%     77     70
  6  (栗)中尾秀正    7-   3-   6-   5-   4-  41/  66   10.6%  15.2%  24.2%     67     67
  7  (美)斎藤誠      7-   2-   2-   1-   5-  49/  66   10.6%  13.6%  16.7%    177     63
  8  (栗)松田博資   48-  31-  36-  33-  33- 272/ 453   10.6%  17.4%  25.4%    107     69
  9  (栗)藤岡範士   17-   8-   8-   7-   7- 119/ 166   10.2%  15.1%  19.9%    164     76
 10  (美)古賀史生   16-  14-  13-  13-  12-  89/ 157   10.2%  19.1%  27.4%    160     93
 11  (栗)大久保龍   18-  13-  10-  15-  13- 111/ 180   10.0%  17.2%  22.8%    101     89
 12  (美)相沢郁     10-   4-   9-   7-   8-  62/ 100   10.0%  14.0%  23.0%     95    100
 13  (栗)岩元市三   21-  13-   9-  16-  19- 139/ 217    9.7%  15.7%  19.8%     68     47
 14  (栗)安田隆行   14-   9-  12-  13-  14-  83/ 145    9.7%  15.9%  24.1%     81    105
 15  (美)伊藤正徳   14-  15-   9-   8-  14-  87/ 147    9.5%  19.7%  25.9%     68     85
 16  (美)加藤征弘   10-   8-   9-   5-   9-  64/ 105    9.5%  17.1%  25.7%     87     79
 17  (栗)石坂正     24-  24-  23-  19-  16- 150/ 256    9.4%  18.8%  27.7%     59     88
 18  (美)手塚貴久   15-  12-  11-  12-   4- 106/ 160    9.4%  16.9%  23.8%     96    102
 19  (栗)角居勝彦   17-  10-  18-  17-  14- 107/ 183    9.3%  14.8%  24.6%     47     70
 20  (美)国枝栄     32-  26-  19-  27-  23- 219/ 346    9.2%  16.8%  22.3%    110    100
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さすがに上位厩舎が多いでしょうか。勝率10%超、連対率20%超の藤沢和厩舎や池江厩舎は全厩舎の中では多頭出しの成績がかなり優秀な部類になりそうです。出走数がそこまで多くないながら、須貝厩舎は優秀な数字で、今後注目かもしれません。


上表はキャリアの差もあるでしょうから、各厩舎の1986年以降の多頭出し出走頭数を厩舎の開業期間で割って、年あたりの出走頭数を出してみました。ここでいう「開業期間」は、初出走の日から先週末までの期間を指します。1986年以前から出走のあった厩舎は、1986年の最初の出走日からでカウントしています。これまでと同様、上位20厩舎。

厩舎1年あたり出走数
和田正道44.49
田村康仁31.08
古賀慎明30.53
堀井雅広28.45
坂口正則27.47
荒川義之26.99
矢野英一26.66
菊川正達26.35
蛯名利弘26.01
矢作芳人26.00
森秀行 25.56
山内研二23.80
高木登 22.86
中村均 22.81
西園正都22.53
鮫島一歩21.55
池江泰寿21.46
梅田智之21.42
高橋裕 21.33
梅田康雄20.73
通算出走頭数で圧倒していた和田道厩舎、1年あたりの数字でも他厩舎を圧倒しており、単なるキャリアの差ではないところを見せ付けています。多頭出しが44頭ということは、2頭出し換算で22回なので、およそ2週に1回弱のペースで2頭出ししていることになります。これは多い。
上位は着別度数順に並べた場合と似たような厩舎が多いですが、目を引くのが開業1年ちょっとの蛯名厩舎。1年あたり26頭(2頭出し換算で13回)という数字は、特に開業間もなくは馬房が埋まらないくらいしか管理馬がいないことを考えると、驚異的ですらあるのではないでしょうか。開業前に所属していた天間厩舎が多頭出し多め(19.80頭)なので、その影響でしょうか。
多頭出しを含めた、全出走頭数として近年最上位なのは和田道厩舎ではなく矢作厩舎ですが、こちらは多頭出し頭数が多めではあるもののそこまで抜けた数字でもありません。矢作厩舎の場合は、多頭出しで数を稼ぐというよりは連闘で数を稼ぐことが多いので、その関係のようにも思います。


ところで先ほど、藤沢和厩舎や池江厩舎が多頭出しで優秀、と書きましたが、実際のところ、この2厩舎はもともと成績がいいですよね。通算の成績と多頭出し時の成績と比べてどうか、というところを見なければならないように思います。そこで、多頭出し時の勝率と通算の勝率とを比較し、多頭出しの方が優秀な厩舎、通常の方が優秀な厩舎を挙げてみました。多頭出しの勝率が+1.0ポイント以上、−5.0ポイント以下の例です。

厩舎着別度数多頭出し通算差分(多頭出し−通算)
勝率連対率複勝勝率連対率複勝勝率連対率複勝
高橋義忠 1- 0- 0- 0- 0- 3/ 425.0%25.0%25.0%3.7%8.3%13.4%21.3%16.7%11.6%
吉村圭司 1- 0- 0- 0- 1- 2/ 425.0%25.0%25.0%8.2%15.3%21.9%16.8%9.7%3.1%
黒岩陽一 1- 1- 0- 0- 1- 7/ 1010.0%20.0%20.0%0.9%5.2%9.5%9.1%14.8%10.5%
佐山優23-14-15-10-15-116/19311.9%19.2%26.9%7.5%15.7%23.7%4.4%3.5%3.2%
西浦勝一12- 6- 9- 9- 3-57/ 9612.5%18.8%28.1%8.7%17.1%25.2%3.8%1.7%2.9%
和田正一郎 5- 5- 3- 3- 1-47/ 647.8%15.6%20.3%4.3%8.1%14.8%3.5%7.5%5.5%
斎藤誠 7- 2- 2- 1- 5-49/ 6610.6%13.6%16.7%7.3%15.9%22.8%3.3%-2.3%-6.1%
相沢郁10- 4- 9- 7- 8-62/10010.0%14.0%23.0%6.7%13.4%21.2%3.3%0.6%1.8%
田島俊明 5- 2- 6- 4- 3-43/ 637.9%11.1%20.6%4.7%8.8%15.3%3.2%2.3%5.3%
高柳瑞樹 2- 1- 1- 1- 2-19/ 267.7%11.5%15.4%4.6%8.6%12.7%3.1%2.9%2.7%
佐藤吉勝 7- 8- 5- 3- 8-70/1016.9%14.9%19.8%4.3%9.7%16.1%2.6%5.2%3.7%
岩戸孝樹11- 8- 5-10-10-91/1358.1%14.1%17.8%5.5%11.5%17.4%2.6%2.6%0.4%
岩元市三21-13- 9-16-19-139/2179.7%15.7%19.8%7.5%15.6%23.4%2.2%0.1%-3.6%
日吉正和 1- 1- 1- 0- 0-25/ 283.6%7.1%10.7%1.9%4.8%7.4%1.7%2.3%3.3%
角田晃一 1- 0- 0- 2- 2- 7/ 128.3%8.3%8.3%6.7%14.9%24.3%1.6%-6.6%-16.0%
須貝尚介 6- 2- 6- 3- 3-28/ 4812.5%16.7%29.2%11.1%19.5%29.3%1.4%-2.8%-0.1%
石栗龍彦 3- 1- 6- 1- 4-64/ 793.8%5.1%12.7%2.5%5.6%10.6%1.3%-0.5%2.1%
田村康仁42-29-34-34-33-296/4689.0%15.2%22.4%7.8%16.5%24.5%1.2%-1.3%-2.1%
菅原泰夫 8- 5- 3- 8- 7-101/1326.1%9.8%12.1%4.9%10.5%16.7%1.2%-0.7%-4.6%
伊藤圭三14-13- 8-12-17-118/1827.7%14.8%19.2%6.7%14.1%21.3%1.0%0.7%-2.1%
五十嵐忠男14- 5-15-14-10-121/1797.8%10.6%19.0%6.8%13.8%21.4%1.0%-3.2%-2.4%



厩舎着別度数多頭出し通算差分(多頭出し−通算)
勝率連対率複勝勝率連対率複勝勝率連対率複勝
矢野英一 3- 9- 5-12- 5-80/1142.6%10.5%14.9%7.6%13.4%20.7%-5.0%-2.9%-5.8%
森秀行27-43-36-40-33-325/5045.4%13.9%21.0%10.4%20.3%28.5%-5.0%-6.4%-7.5%
的場均 1- 5- 4- 4- 4-35/ 531.9%11.3%18.9%7.0%14.3%20.9%-5.1%-3.0%-2.0%
藤沢則雄 3-11- 8- 2-16-101/1412.1%9.9%15.6%7.3%14.2%21.4%-5.2%-4.3%-5.8%
佐々木晶三 5- 6- 6- 6- 7-84/1144.4%9.6%14.9%9.6%18.8%27.1%-5.2%-9.2%-12.2%
昆貢 4- 5- 8- 8- 8-69/1023.9%8.8%16.7%9.2%19.0%26.4%-5.3%-10.2%-9.7%
佐藤正雄 0- 1- 2- 0- 2-19/ 240.0%4.2%12.5%5.6%12.3%18.3%-5.6%-8.1%-5.8%
萩原清11-17-11-16-13-95/1636.7%17.2%23.9%12.3%22.1%30.2%-5.6%-4.9%-6.3%
松山康久27-31-32-28-17-240/3757.2%15.5%24.0%13.2%23.8%34.6%-6.0%-8.3%-10.6%
藤沢和雄52-37-34-44-30-244/44111.8%20.2%27.9%17.8%30.5%41.0%-6.0%-10.3%-13.1%
藤岡健一 2- 5- 3- 1- 3-34/ 484.2%14.6%20.8%10.4%19.6%26.8%-6.2%-5.0%-6.0%
堀宣行 8-10- 3-11-13-64/1097.3%16.5%19.3%13.6%24.0%34.8%-6.3%-7.5%-15.5%
木村哲也 0- 2- 0- 1- 0- 3/ 60.0%33.3%33.3%6.4%12.2%18.3%-6.4%21.1%15.0%
菊沢隆徳 0- 0- 1- 0- 1-10/ 120.0%0.0%8.3%6.5%12.9%19.1%-6.5%-12.9%-10.8%
牧田和弥 0- 1- 1- 0- 1-11/ 140.0%7.1%14.3%7.0%13.3%19.2%-7.0%-6.2%-4.9%
今野貞一 0- 0- 1- 1- 0- 4/ 60.0%0.0%16.7%7.9%16.3%22.8%-7.9%-16.3%-6.1%
高橋義博 0- 4- 5-17-11-112/1490.0%2.7%6.0%8.2%15.6%24.9%-8.2%-12.9%-18.9%
平田修 1- 7- 6- 3- 5-27/ 492.0%16.3%28.6%10.8%20.4%28.8%-8.8%-4.1%-0.2%
藤原英昭 8-12-11- 7-10-96/1445.6%13.9%21.5%14.8%25.8%34.3%-9.2%-11.9%-12.8%
笹田和秀 0- 1- 0- 0- 1- 6/ 80.0%12.5%12.5%10.8%18.7%27.8%-10.8%-6.2%-15.3%
友道康夫 0- 4- 2- 3- 6-27/ 420.0%9.5%14.3%13.1%23.3%33.3%-13.1%-13.8%-19.0%
勝率+組は、上位3厩舎は出走数が少なすぎるので置いておくと、実質佐山厩舎がトップです。通算の勝率より4.4ポイントも勝率アップ、連対率や複勝率も上がっています。単純に考えると多頭出しのほうが通算成績より悪くなりやすいと思われるので、すべての率が通算よりいいというのはかなり優秀。佐山厩舎の多頭出しには勝負気配が感じられます。西浦厩舎もそうですね、1年あたりの多頭出し出走頭数は5.90頭と少なめですが、多頭出しになったらある程度勝負がかりになっているという印象。斎藤誠厩舎は多頭出しの勝率こそ高めですが、連対率や複勝率は低いです。勝ち切るケースが多いと言え、多頭出しの場合単勝系でいくのがいいかもしれません(それでも勝率10%程度なので信じて突っ込むのは危険ですが)。
多頭出し勝率が+1ポイント台の各厩舎は、連対率や複勝率が通算より低くなる場合も多く見られます。実質的に、勝率+2ポイント以上でないと、通常よりも優秀、と言えないようにも思えます。


下位には着別度数で上位に挙がっていた厩舎もちらほら。藤沢和厩舎もここにいます。多頭出しという括りで見れば優秀な成績も、通算成績に比べるとだいぶ見劣りするという好例ですね。堀厩舎や藤原英厩舎のような、普段優秀な厩舎もどうしても多頭出し時はマイナスの成績になってしまいます。意外なのは平田厩舎と友道厩舎、ともに多頭出し自体多くないですが、前者はわずか1勝、後者に至ってはいまだ多頭出しでの勝ち星がありません。友道厩舎もいずれは勝つのでしょうが、1年あたりの出走頭数が3.99頭という状況ではそれがいつになるか…。


ほか、3頭出し以上の戦績を掲載しておきます。2勝以上。

◆調教師別集計
調教師:(複数)
  集計期間:1986. 1.15 〜 2013. 6. 9
  ソート:着別度数順
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順位 調教師        着別度数                     勝率  連対率 複勝率 単回値 複回値
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  1  (美)和田正道  16- 15- 11-  6-  5-110/163    9.8%  19.0%  25.8%    116    119
  2  (美)藤沢和雄  10-  5-  6-  5-  7- 50/ 83   12.0%  18.1%  25.3%     42     85
  3  (栗)梅田康雄   5-  1-  2-  4-  3- 23/ 38   13.2%  15.8%  21.1%     45     43
  4  (栗)山内研二   4-  3-  4-  8-  2- 36/ 57    7.0%  12.3%  19.3%     49     55
  5  (栗)西園正都   3-  2-  4-  3-  1- 29/ 42    7.1%  11.9%  21.4%     85    100
  6  (栗)池江泰寿   3-  2-  3-  2-  4- 14/ 28   10.7%  17.9%  28.6%     57    107
  7  (栗)安田隆行   3-  2-  1-  1-  0-  6/ 13   23.1%  38.5%  46.2%    150     90
  8  (栗)鹿戸明     3-  2-  1-  0-  2-  7/ 15   20.0%  33.3%  40.0%    194     88
  9  (美)国枝栄     3-  1-  1-  3-  0- 10/ 18   16.7%  22.2%  27.8%    126    366
 10  (栗)中村均     3-  0-  2-  2-  2-  9/ 18   16.7%  16.7%  27.8%    110     36
 11  (美)堀井雅広   3-  0-  2-  0-  2- 21/ 28   10.7%  10.7%  17.9%     30     48
 12  (美)鈴木康弘   2-  4-  4-  3-  2- 18/ 33    6.1%  18.2%  30.3%     27     81
 13  (栗)坂口正則   2-  4-  4-  1-  1- 21/ 33    6.1%  18.2%  30.3%     40     88
 14  (栗)野村彰彦   2-  2-  0-  1-  1-  9/ 15   13.3%  26.7%  26.7%    256    100
 15  (美)松山康久   2-  1-  2-  1-  0- 15/ 21    9.5%  14.3%  23.8%     93    134
 16  (美)高橋祥泰   2-  1-  1-  0-  1- 11/ 16   12.5%  18.8%  25.0%    138     78
 17  (栗)目野哲也   2-  1-  0-  2-  1-  9/ 15   13.3%  20.0%  20.0%     56     40
 18  (美)古賀史生   2-  1-  0-  0-  0-  2/  5   40.0%  60.0%  60.0%    530    200
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ここでも和田道厩舎の出走数は断然です。3頭出し換算で54回、1986年以降でいくと約27年半ですから、年に2回くらいは3頭以上出しがあるペース。相当です。ほかは、高額条件で路線がかぶることによって自然多頭出しが多くなる厩舎がちらほら。ダート短距離の森厩舎も出走頭数は52頭と多めですが、1勝のみでした。


4頭出し以上になると数が少ないので、1986年以降で4頭出し以上のレースをすべて挙げておきます。馬名は省略、最後の数字の並びは、出走させた馬の着順を上位から順番に示したものです(例えば、先日の多摩川Sの藤沢和厩舎だと、1着、4着、11着、12着だったので1-4-11-12となります)。

日付レース名厩舎各馬の着順備考
921226テレビ東京3歳牝馬S山内研二4-8-9-12
930821青島特別梅内忍2-5-10-12
9509183歳以上500万下和田正道1-11-13-16
971025スワンS藤沢和雄1-4-9-10-155頭出し
000409桜花賞山内研二1-3-5-16
001015秋華賞山内研二4-9-10-15
010504プリンシパルS藤沢和雄4-5-6-9
020526東京優駿藤沢和雄2-3-9-17
020818アイビスサマーD堀井雅広5-8-10-13
030201根岸S森秀行 3-4-7-8
040814月岡特別高橋祥泰1-10-12-13
0609023歳未勝利杉浦宏昭5-7-9-10
080224斑鳩S山内研二8-11-13-14
080412野島崎特別和田正道3-7-10-11-155頭出し
0809213歳以上500万下和田正道2-4-11-12
0903213歳500万下伊藤圭三6-8-14-16
100424アハルテケS久保田貴士5-10-11-14
110626宝塚記念池江泰寿8-9-10-13-155頭出し
1108062歳未勝利和田正道3-4-8-9
1108272歳未勝利和田正道9-11-13-15
1110012歳未勝利服部利之3-6-12-13
120325高松宮記念安田隆行1-3-4-8
121224万両賞松田博資5-7-12-16
130609多摩川S藤沢和雄1-4-11-12
似た時期に固まっていることもありますが、均すと4頭出し以上は年に1回あるかどうかくらいのレアケース。特に5頭出しは1986年以降でわずか3回、10年に1度並みのペースになっています。
2011年8月の和田道厩舎の2度の4頭出しは、厩舎がよく使っているような気がする新潟の直線1000mに同じ4頭をそのままスライドさせて使ったというなかなかすごいことをしています。それで結果が出なかったというのはらしいといえばらしいです。


あとは、同一厩舎でワンツースリー独占という事例がないかと見てみましたが…1986年以降では1例だけありました。1987年6月21日、あやめ賞です。和田道厩舎。ワンツースリー独占には最低3頭出しが必要ですから、やはりこれは相当な離れ業になりますね。この先再度達成されることがあるのか、非常にあやしいレアな記録です。